ミッション

宇宙旅行を前にした記者会見の席上、宇宙飛行士が「今回のわたしのミッションは……。」などとミッションという言葉を使うことがあります。この言葉は「任務」「使命」とか「派遣」の意味で使われます。
わたしたちがCLCに参加するのは、個人の心の安定のためではありません。キリストのミッションをわたしたちも担い、そのお手伝いをしたいと望むからです。わたしたちが霊操をし、コミュニティに集い、識別的な生活をすることによって、生活を整えようとしているのは、イエス・キリストにもっと密接に従いたい、イエス・キリストと共にみ国の建設に参加していきたい(『CLCの生き方』No.4)と強く望んでいるからです。

現代世界にはキリストのビジョンに反することが多くあります。いくつか例をあげてみましょう。経済格差の広がる中で、貧しい者はまずます搾取され、極端に富んでいる国と、極端に貧しい国があるのが現実です。かつては85%の人々が「自分は中産階級」と自称していた平等社会日本にも変化の波が押し寄せ、ワーキングプアと呼ばれる人々が輩出され、子どもの貧困が問題になっています。虐待、不登校、いじめ、拒食症など子ども受難の時代でもあります。
CLCの基本方針を示す『CLCの生き方』No.4には「わたしたちは、教会においても社会においても、人間の尊厳、家庭の幸せ、被造界の保護(環境保護)に関する人間的かつ福音的価値を生涯かけて証ししようとするキリスト者になることを目指している。わたしたちは正義の促進のために働く緊急の必要性を意識しており、貧しい人との関わりを優先し、また彼らとの連帯とわたしたちの自由を表す質素な生き方を送る。」と記されています。
この基本方針に基づいて、メンバーは各人が派遣された場で使徒としてのミッションを生きていくため、コミュニティでわかち合い、励まし合っています。一人ひとりのメンバーは、母であり、父であり、子であり、介護者であり、被介護者であり、障がい者であり、健常者であり、労働者であり、社会の構成員であり、ある国の国民です。そのさまざまな立場で、神からのミッションを果たしたいと努力しています。

最近では、NPO法人を支え、老人施設や幼稚園を経営することを自らのミッションとするコミュニティも現れました。海外には、その国のCLC全体で、私立学校の運営を任されているコミュニティ、さまざまな社会問題の解決に取り組むコミュニティもあります。
3年ほど前から日本CLCは、共通のミッションとして「イエズス会日本殉教者修道院(鎌倉黙想の家)」の運営を任され、イエズス会と協力して、受付事務・食事の手配・施設の維持管理だけでなく、黙想会や錬成会の企画・祈りの同伴なども担っています。このミッションは、横浜教区の指針「祈る力、愛を証しする力、信仰を伝える力の養成」の中の「祈る力の養成」の分野で、教区のミッションに協力したいというわたしたちの意思の表れでもあります。

Comments are closed.